『そんな…』
思いがけない言葉に私は言葉を失いただ首を振ることしか出来なかったのです。 確かに夫の為とはいえ他の男性に触れられ、躯を火照らせた私は淫らな女かもしれない…と思い始め、己の淫らさを見透かされそうで八千草さんのお顔を見ることが出来ずに背けようとした私は顎をきつく掴まれ、じっと見つめる八千草さんの視線に耐えるしかなったのです。
『許して… 下……さ…い……』
『何を許せと? この尖った乳首を?…それとも…この淫乱な躯を?』
ようやっと搾り出した私の哀願の声に、八千草さんは耳元に熱い息で囁きながら、私の胸を、お尻を撫で回すのです。 さっきの疼きの残る躯は容易くその刺激を歓びにと受け入れてしまいそうです。 これ以上はしたない姿を見せることなど出来ない私は腕の中で身を捩り
『あっ やっ… 離して…下さい』
『いいですよ…ほら…』
『きゃぁ… 』
抗う私など何の苦も無く、引きずるとベットの上へと放り投げたのです。 柔らかなマットの上に投げ出された私を見下ろし、きしりっ、ベットをきしませ、ゆっくりと上着を脱ぎカフスを外しながら近づく八千草さんは乱れた湯文字から覗く太ももにじっと視線を注ぎ、私をいたたまれない気持ちにさせます。 これ以上乱れた姿を晒すわけにもいかず、すべすべとシーツの中でじっと身を竦めて居る私は罠にかかった動物のように震えているしかなかったのです。