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緋色 20
2007-03-15 Thu 06:13

メールを読み終えた私は飾り棚の上の桐の箱を手に取りました。 翌朝、部屋まで送って下さったあの方が 『必ずこれを超えるものを作るから、それまで預かって欲しい。』、と私に預けた緋色です。 お返事をしなければ… そう思いながらも、ソファの上で緋色の肌に触れると心が迷います。


あの方が見たいのは、この緋色でしょうか?…
それとも…

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緋色 19
2007-03-14 Wed 21:00

明るい灯りの中、もう一度この方の前に素肌を晒すなど出来るはずもないのに、この方の真摯な瞳に私は小さく頷いてしまったのです。 


『ありがとう。』
『あっ…』
『大丈夫、もう無茶なことはしないから。』
『は…い……』


怖いほど真剣な瞳がふっと緩み、頭を下げると私の手から茶碗を取り上げます。 反射的に強く握った手に、見つめ返す彼の初めて見せる暖かい笑みに私はもう抗えなくなっていました。 取り上げた茶碗を床の間に戻し、私を立ち上がらせました。 その時初めて私はスリップ一枚だけを身につけ、さらさらとした肌は彼に清められていた事に気付いたのです。 彼の視線に促されて、私はスリップの紐を肩から滑らせ、足元へと落としました。 俯いた私の瞳に入る胸に散った薔薇色の跡が先ほどの行為を思い出させ、私の肌を紅く染めていきます。 じっと見つめていた彼が立ち上がり、作務衣を脱ぎながら近付いてきます。 囲炉裏の炎に照らされた私の胸へお腹へと、また緋色の痕を刻みつけられていくのです。

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緋色 18
2007-03-11 Sun 23:33

パチッ、聞き慣れない木のはぜる音に眼を覚ました私は背に畳の感触を感じ薄暗い部屋に視線を巡らしました。 毛布に丁寧に包まれていた躯はいつもと違う筋肉の酷使のせいで痛み、顔をしかめながら私は無意識に明かりを求め寝返りをうつと、隣の部屋の囲炉裏端で作務衣姿のあの方がじっと怖い顔で何かを見つめています。 炎に照らされた真剣な横顔に、何か予感めいたものがあったのでしょうか、いきなり手にした物を振り上げて叩きつけようとした姿に、痛む躯も忘れて起き上がり走り寄りました。


『何をするの?』
『放せ! こんなもの何も意味がない!』
『何故?…こんなにすばらしいものを…?』
『理想の肌はこんなものじゃない! これこそ…』


叩きつけようとしたのは先ほど見せていただいた茶碗です。 振り上げた手から必死に奪い取り胸に抱き寄せた私に、そう仰って私の紅く染まった口付けの痕を痛いほどの視線で射ぬき、胸をきつく握り締めました。  あまりの痛みに器をぎゅっと抱きしめ抗う私と奪い取ろうとする彼はもつれ合い、板の上に倒れ込んでいました。 真剣に見下ろす貴方に胸を喘がせ必死に言葉を尽くす私はいつしか抱きすくめられ深い口付けを受けていたのです。

『ダメです …これを壊しては!』
『放せ、こんなもの』
『いいえ…これ以上のものを作れば良いだけでしょう?!』
『これ以上……の…?…』
『ええ、これが不満なら、新しいものを作ればいいの…不満があるからって壊してはこれを作ったときの貴方が可哀相。』
『これを作った時の…』
『そう…これが出来た時の喜びを思い出して!…そして新しい物を作って下さい。』
『出来るだろうか…?』


必死に言い募る私に縋る様な瞳を向ける彼が何だが頑是無い子供の様に思えて、器と一緒に胸に抱きこんでいました。 

『出来ます…こんなにすばらしい茶碗が作れたのだから…』
『もう一度…この肌を見せて欲しい…』

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緋色 17
2007-03-09 Fri 00:00

浅ましくくねる腰を止めることも出来ずに上へと逃れようとする私をあやすように硬い感触が入り口を擦ります。 これ以上の官能を受け止めることなど出来ないと私の理性が囁くのに火のついた躯は入り口をひくつかせ、 グイッと押し付けた昂ぶりを難なく迎え入れてしまいます。 先ほどお口で育てた塊はいっそう大きさを増して私の中へと押し入り、蠢く柔襞に包まれて一瞬動きを止めました。 久しぶりに感じる充足感に私の内臓まで押し上げられる気がして、呼吸ことをすることまで忘れさせるのです。
『ひぃ っ… くっ……』
『すごい、 こんなに絡み付いて…』
『 やぁぁ… ぁぁ 熱いのぉ…』
『くぅ… んっ…』
『 あっ ああ… 』


トロトロに熟しきった蜜壷は隙間も無いほど埋め込まれた塊にからみつき、快感を強請ります。 そんな私を楽しそうに見下ろして、いきなり最奥へと腰を進め私の胸に吸い付いたのです。  先ほど初めて知った性感帯をいきなり責められて私は一瞬硬直しそのまま登りつめ、何も考えられなくなってしまいました。 今まで経験した事のない深い官能に私はただ流され彼に突き上げられるまま幾度と無く達し続けていたのです。 柔々と締め付けからみつく柔襞に彼も苦しそうに、何度も私を穿ち追い詰めていきます。


『いやぁぁ… ぁぁ 許して…』
『すごい…ぁぁ 吸うたびに…きつく締め付けて… くぅぅ…』
『ぁぁ … ああ…  』
『 いい …いきそうだ…』
『お願い… もう もう… ぁぁ…』
『一緒に今度は……  いけ!』


私の胸に噛み付いて内臓を突き破るほどの勢いで突き上げられた私の最後の記憶に残ったのは、彼の切羽詰まった声でした。


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緋色 16
2007-03-07 Wed 22:17

一度快楽のポイントを覚えた指に的確に中を擦られ、 淫らに持ち上がった芽に吸い付いた唇に舌先で先端を転がされて、私の肌は粟立ち、髪の毛の先まで痺れが走り、頭を押しのけようと伸ばした手はむなしく彼の髪をかき混ぜてしまい、その動きをもっとと言うお強請りにとったのか、抜き差しする指が速さを増し私を追い上げ、自分のものとは思えない甘い声を上げさせるのです。


『あっ いい…ぁぁ…』
『ここがいいんだね。 こんなに締め付けて。』
『やぁぁ ダメェェ…  また っ …っあああ』
『また、逝ったね。 いやらしい躯だ。』
『あっ ぁぁぁ…  いやぁぁ 待って…』
『まだまだ、  これからだよ …』


唇で皮を押し下げられ覗いた果実を歯で優しく擦られて、私はあっけなく達してしまい、きつく指を締め付けた動きでそれと知った彼は満足そうに顔を上げました。 私の蜜で唇を濡れ光らせて見下ろしながら、膝裏に手を入れて持ち上げて昂ぶりを押し付けてきます。 荒い息で胸を上下させ、虚ろな瞳の私の花びらを押しつぶし淫らな水音を響かせます。 何度も登りつめたはずなのに私の躯は、指では与えられない快感を求めて内奥が物欲しげに蠢き、自分から求めてしまうのです。


『ほら、こんなに欲しがって…いけない人だ 』
『やぁ…許して だめ… っ…』
『僕は何もしていないよ。 貴女が動いてるんだ。』
『違  う …  動いて なんて… 』
『ほら…こんなに誘って… ほら…』
『 くぅ… やぁぁ…』

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