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緋色 10
2007-02-22 Thu 06:00
『あげるんだ』
『やぁ… 』
『ほら、眼を開いて僕を見るんだ』

『許 して…』


きつい声に、いっそう俯く顎を掴まれグイッと上向かせられます。 真正面から見据える瞳に顔を背ける事も出来ずに、私は伏せた睫毛を震わせることしか出来ないのです。 チィー、スカートのファスナーが下ろされる音に続いて、ふぁさっ…足元に、柔らかな布の塊が落ちかかります。 聞き分けのない私への新たな罰なのでしょう。 そのまま、遠ざかる気配に、暖かだった秋の日も少し翳り始め冷えていく部屋の空気の中、私の肌は少し震えていました。 上着はまだ纏っていましたが大きく肌蹴られ、忍び込む風に持ち上がり始めた蕾を際立たせ、吊り上げられた両手のために紅いスリップの裾はふらつくたびにストッキングと柔らかな肌の境めを掠めていきます。 

耳に響くのは縄のきしむ音と自分の鼓動だけ、そんな不思議な静寂に、顔を少し上げ開いた瞳に、1mほど離れ胡坐をかいてまっすぐ見つめる姿が飛び込んできました。 怖いほど真剣な顔で見つめる瞳に、私はもう視線逸らすことはできませんでした。


『あっ…』
『そのまま…眼を瞑っては駄目だよ』
『っ…』
『返事は、はいだろう』
『… は  い…』
『いい子だ』
『あんっ…』


ひたと据えられた視線に抗うことも出来ず、見つめ返す私の躯は冷えた空気の中どんどん熱を帯び、躯の奥が熱く潤み始めて少しずつ腰がくねり始めます。 普段では出来るはずもない素直なお返事も口をついて出てきます。 いいえ、お褒めの言葉に子供の様に甘い歓びすら感じていました。 彼の視線が胸に向かえば、自然に背を逸らし蕾を硬くし、内腿へと向かえば潤んだ躯を恥じるように摺り合わせるのです。 唇へと向けられた視線には、舌で唇を湿して誘うことまでしてしまうのです。

『ずいぶん素直になったな。』
『あっ… んっ つあぁ……』


片頬に笑みを乗せ、立ち上がった彼は、いきなり私の胸を鷲づかみにしました。 土を捏ねる様に大きな手に乱暴に揉みあげられ、既に硬くなった蕾は押しつぶされて私は大きく喘ぎながら切ない吐息を漏れてしまいます。 指が埋まるほど揉みあげられ、半分以上下着から零れた白い胸に紅く尖った蕾の淫らさに、顔を背けました。


『見ていろと言ったろう』
『あうっ っ…痛いっ…見 見ますから…』
『ほら、大きな胸だな、僕の手にからもあふれて、それに こんなに硬くして いやらしい胸だ。』
『いやっ… 言わないで…』
『なぜ?…… こんなに美味しそうなのに…ほら こんなに綺麗に色づいて。』
『やっ っ…  あっ あぁぁ…』


眼を逸らした私の痛いほど尖った蕾に爪を立てきつく摘み上げ、私が見つめ返すのをじっと待っているのです。 激しい痛み顔を戻し見つめ返した私に、意地悪な笑みを浮かべ、私の胸を全て下着からあふれさせ、ゆっくりと指先で転がし始めました。 大きな胸に劣等感を抱く私には辛すぎる言葉に躯を強張らせ、思いがけないほど激しい強い拒絶を示した私に、一瞬手を止め、右の蕾を優しく口に含んで吸い上げ、左の蕾は二本の指に摘まれコリコリと扱かれます。 甘い痺れが腰を走り、わたくしは背を仰け反らせ、吊り上げる縄をぎゅっと握り締めました。


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