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2007-02-19 Mon 20:26
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昔ながらの引き戸の工房は静まり返り、ずっと奥のほうに見えるのは窯でしょうか? 車を止めた倉木さんは車のボンネットの前を通り助手席の扉を開けてたのです。 まだ大きく胸を喘がせていた私は、淫らな香りを吹き飛ばすような爽やかな秋の風に、火照った躯を一気に冷やされ粟立たせ腕をぎゅっと抱きしめ、現へと引き戻されました。 はっと身を起こし、慌てて脚を閉じ、前を合わせようとした私は肩を抱かれ、引きずり出されるように車から降ろされたのです。 『勝手に閉じてはいけないと言ったろう?…いったい、いくつお仕置きされたいんだ?』 『えっ?… でも…他の人が…』 『誰もいないよ。 作品展のためにみんながんばってくれたから、来週まで休みにしたんだ。 少なくとも月曜までは誰も戻ってこないよ。』 『そん…な……』 工房に辿り着けばさすがにこのような無体なことはなさらないと思っていたわたくしは、この山奥で二人っきりになるという怖ろしさに、激しく身を捩りました。 『やっ 放して…帰して! 』 『ほら、焼き物を見るんだろう。 こっちだ。』 『あっ … は い……』 焼き物を見る、その一言で抗う私の躯から力が抜けました。 あのような辱めを受けても、まだ私はあの壺に囚われていたのです。 誰もいないと言われても、まだ明るさの残る秋の午後の日差しに、大きく前を開いたブラウスからスカーレットのスリップを、それも山の風の冷たさに蕾を淫らに尖らせた私は自然に俯き、躯を硬くして鍵の開くのを待っていました。 『どうぞ 』 『お邪魔いたします…』 大きく開けられた引き戸から薄暗い土間へと入った為に、一瞬何も見えなくなり立ち止まった私はは、次の瞬間きつく抱きしめられ深く口付けられました。 不意をつかれた私はなすすべもなく、軽く吸われ、甘噛みされ、歯をなぞられ、口中全てを味わい尽くそうとするような口付けに、酔わされていつしか答え、自分から舌を差し出していたのです。 『あっ んっ んんっ…』 『ちゅっ くちゅっ ちゅるぅ…』 『はぁ… んっ ぁぁ…』 『んんっ…』 『あっ っ ぁ… はぁぁ…』 ゆっくりと離れる唇は激しい口付けに濡れ濡れと光り、吸われて少し腫れぼったくなっていました。深く躯を仰け反らされ、いつしか私の手はすがるように倉木さんの背に回っていたのです。 『さっ こっちだ 』 『待って その前に化粧室に、手を洗いたいの…』 満足そうに私を放し当たり前のように肩を抱いて促す倉木さんに、小さく声をかけてみました。 かなり広い土間にはいくつかの作業台と流し台などが、薄闇に慣れた目に映ります。 『どうぞ、ここで陶芸教室もするから、そこにあるよ。』 『ありがとうございます』 せっかくの陶器に触れられるのに、先ほどからの緊張に湿った手では失礼に思われたのです。 そしてはしたなく反応してしまった躯を清めたくなってお願いしたのですが、そんな私の心の内などお見通しなのでしょう、くすりと笑って、片側のドアを指差したのです。 |
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